コミュ障って

おしゃべりや人づきあいが苦手な人をコミュ障といいます
ネットスラングのひとつのようです
2000年頃から使われ始め、2010年代に広まったとのこと

精神疾患に「コミュニケーション症群/障害群」(*)があります
アメリカ精神医学会の診断基準(DSM-5・症病名は「~症」「~障害」併記):日本の診断でも使用
コミュニケーション症群/障害群 は5つの疾患を総称する群のこと
 1)「言語症/障害」...言語の習得や使用に困難がある
 2)「語音症/障害」... 考えや思いを言葉にすることに困難がある
 3)「小児期発症流暢症/障害」(吃音)... 音の繰り返しや途切れなどがある
 4)「社会的コミュニケーション症/障害」... 場や相手に合わせた会話やユーモアの理解などに困難がある
 5)「特定不能な コミュニケーション症/障害」... 1)~4)に分類できないコミュニケーションの障害(苦痛や社会的・職業的困難など)がある
また、次の疾病(いわゆる発達障害)にもコミュニケーションの困難が表れることがあります
 自閉スペクトラム症/障害(ASD)
 注意欠陥・多動症/障害(ADHD)
 限局性学習症/障害(LD)

ここでいうコミュ障は、医学的な意味と異なって使われます
集団の中である個性(特性)を コミュ障と言います
「コミュ力が高い」と対比されて使われることもあります
このときのコミュ障には、優劣の「劣」のレッテルが貼り付きます
コミュ力が高い=陽キャラ 低い=陰キャラ
こういったイメージがセットになることもあります

コミュ障陰キャラは、いじめの標的になりやすい
集団は、皆が同じや序列が明らかだと安心します
多くの人と違うマイノリティは狙われやすい存在です
ストレスの高まると、同調圧力も高まり、攻撃的になります
コロナ禍が同調圧力を高め、社会を息苦しくしているとも言われています。(*)
『同調圧力』(鴻池尚史・佐藤直樹 講談社現代出版)

就活では「コミュニケーション力」を問われます
多くの企業がコミュ力が高い人を求めます(*)
新卒採用で重視した点第1位(経団連調査・2018 年度)
面接試験でも採用後の職場内でもコミュ力が欠かせません
コミュ障にとって就活や就職は、過酷な試練です
自己肯定感が削ぎ落され自信を失いやすくなります

コミュ障研究者・貴戸理恵さんは、著書の冒頭にこう書いています
社会というものは、そこから漏れ落ち(かけ)たときに、よく見えることがある。薄くなって初めて空気の存在に気づくように。』(*より引用)
他者にはわからない辛さや苦しさがあります
誰にも気づかれない生きづらさがあります

『コミュ障の社会学』(貴戸理恵 青土社)
 当事者の目線で書かれている優しい本
 読んでみたい方はこちらから
(本屋にリンク)

社会や周りの目線がキツイと感じる方
どうぞここに話しにいらしてください
自分らしくいられる場所や自分らしい生き方が必ずあります
すべてを大切な個性として認め、自分らしく生きてみましょう
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