「N/A(エヌエー)」(年森 瑛 文藝春秋)
第167回芥川賞の候補作。年森瑛(としもりあきら)さんは、この作品で文學会新人賞を受賞している。 女子高生のまどかは、中学生のときから食事を制限している。低体重の体系になっていることを母親や先生から心配される。勝手に拒食 […]
「かか」(宇佐見りん 河出書房新社)
宇佐見りんさんが繊細な感性で大学在学中に書いた作品。最年少で三島由紀夫賞を受賞し、文藝賞も受賞、野間文芸新人賞候補にもなった。 母親を「かか」と呼び、19歳の娘である主人公は自分を「うーちゃん」と呼ぶ。弟のみっくんを「お […]
「朝が来る」~河瀨直美監督が中洲に来た
3月19日、福岡中洲の大洋映画劇場で「朝が来る」を見た。作家 辻村深月さんが特別養子縁組の子ども、育てた母、生んだ母それぞれの目線で現代の世相を描いた同名の小説を河瀨直美さんが映画化したもの。九州大学芸術工学研究院とのご […]
「堀文子 画文集 命といふもの」(小学館)
ウクライナのみなさんの無事と世界平和を祈って、いのちを描き続けた堀文子さんの画文集を「今」読む。 図抜けた観察力で季節の草花や虫を精緻に描き、感じたことを記した随筆を添えている。その画から生きるもの命が伝わってくる。添え […]
「ぼく モグラ キツネ 馬」(チャーリー・マッケジー|著 川村元気|訳 飛鳥新社)
ぼくと動物たちとの心の旅を描いた絵本。大切な宝物がたくさん詰まっている。僕はとっても穏やかな気持ちをもらった。対象年齢8歳~80歳まで、あなたはどんなお宝を見つけるのでしょうか? モグラはぼくにこう言った。 『じぶんにや […]
「夜が明ける」(西加奈子 新潮社)
西さんが祈りを込めて書いたという1冊。アキと俺が15歳高校で出会ってから2016年に33歳迎えるまでの話。彼らが生きた21世紀の日本社会をドキュメンタリーのように描き出す。《本屋大賞2022ノミネート》 貧困、虐待、ヤン […]
「倚りかからず」(茨木 のり子 筑摩書房)
1999年、73歳のときの詩集こわばらない生き方がとてもいいからだやこころが固くなっているときに読みたい本 『倚(よ)りかからず』もはやできあいの思想には倚りかかりたくないもはやできあいの宗教には倚りかかりたくないもはや […]
「自分の感受性くらい」(茨木 のり子 花神社)
刺激と繊細さに満ちた本 2022年1月13日の朝 NHKで紹介されていたニュースの合間 今を必死に生きる方々へのメッセージとしてODの話題もあったどれだけ生きにくい時代になったのか 茨木のり子さんは1926年(大正15年 […]
新しい本(2021年12月)
12月に買った本を書棚に置く最近「拾い読み」ばかりで1冊をしっかり読むこと少なくなったそれでも読書欲は止まらないここで読んで、ここで話しましょう ●心(こころ)や今(いま)を読む本 9歳のこころのじてん(文/パク ソンウ […]